この時点ではまだ日曜日に予定されていた「三柴理✖️高橋竜デュオ・ライヴ」に向けて黙々と準備していた。そして同時に明日急に頼まれたもう1つの学校の代講の準備に四苦八苦。この代講を僕に頼んでくださるせんせい、いつも「どうやったらこんな綺麗な譜面が作れるの!?」と僕が目を疑うような綺麗な譜面を作ってくださるのだが、今回は本当に時間が無かったご様子。「以前のせんせいが作られたタブ譜しか無いんです、すいませ〜ん」と言うメッセージと共に、そちらを送って来てくださった。
「タブ譜」ってギターやベースをやった事が無い人には謎だと思うが、要するに「ドレミ」と書く代わりに、ベースなら5線譜ならぬ4線譜が1234弦を表していて、例えば3弦の3フレット、2弦の開放弦(0フレット)、2弦の2フレットとか数字が書いてあるもの。ちなみにピアノと違ってギターやベースは同じ音程を違うポジションで鳴らせたりする場合があるので、その人にとって一番やりやすい指順を使うべき所だし、僕は手も小さいので、市販のタブ譜の通り弾くとちゃんと弾けない事も多い。しかもタブ譜だとこのメロディが上がっているのか下がっているのか、ダイアトニック・スケール内の音なのか、臨時記号付きの音なのかも全然わからない。
これは逆立ちしても弾けないと判断した僕、逆にタブ譜から音符を生成すると言う謎の作業をして、しかも譜面が出来ても全然弾けないのをかなり夜中まで掛かって、ようやく「せんせい」と呼んでもらえるレベルにまで達した感じ。
そういえば中学生の時に同じクラスでギターをやっている子から「お姉ちゃんがピアノをやっているんで、リッチー・ブラックモアのソロ(確かバビロンのアーチ)を耳コピして音符にはしてくれたので、それをタブ譜にしてくれ」、なんて言う依頼を受けた事があった。確かギャラは破格の500円だったと思うのだが、今日この逆の作業をしつつ、当時その仕事(!? )を受けて良かったな〜、なんて今更ながら思っているんである…。あっ、そういえばその時500円は玉ではなく、岩倉具視のお札だったような…。