2005年 10月 01日
真空管博士敗れたり!
デジタル機材には弱くてもマーシャルの真空管なら詳しい(と思い込んでいた)僕。よせば良いのに昨日リハの余った時間を使って真生君に「これって真空管が悪いんじゃないの? 」とか言って彼のマーシャルをコツコツ叩いてみた。すると「キーン」と高い音がする。「う~ん、これはマイクロフォニックって言って、真空管が断末魔の叫びをあげている音なんだ、どれかもう真空管がダメだね」と、得意げに語る僕。開けて直接真空管を叩いてみると案の定プリ管の1本が「キーン」と高い音を発している。おそらく原因はこれだろうという事で僕のスペアの真空管に変えたが、それでもノイズはおさまらない。これはパワー管もダメかしらというわけで僕のスペアのロシアはエレクトリック・ハーモニックスという会社のEL34という管に変えるとあら不思議。ノイズが嘘のように収まって一件落着のように思えた。
ところが、である。安心して鼻も高々に休憩していると真生君が神妙な顔をして「やっぱり変なんです~」と僕を呼びにきた。「え? 」といぶかしげにスタジオに入ると、なんでもアンプのヴォリュームを上げたままギターの手元でヴォリュームを下げてクリーンな音を出そうとすると、ギターの音がなだらかに落ちて行く途中でプッツリと音が切れてしまうようなのだ。実際にやってもらうと確かにそうなっている。これは大変と僕のもう1つのスペア、やはりロシア製のスヴェトラーナというEL34真空管に変えてみても症状は変わらない。実は真生君のアンプにはいわゆる太管、6550という真空管がついていたのだが、それに戻すとノイズは戻るものの、その症状はなくなる。これはもしやと思い、僕のもう1つのアンプ・ヘッドについていたユーゴスラヴィア製のEi社製の6L6太管をつけてみるとあら不思議、その症状はなくなったではないか!
「明日ではこれと同じ太管を秋葉原で買ってきます」と言う真生君。これで今度こそ問題は解決したと思ったのだが甘かった。夕方近所のスーパーにいると真生君から電話。新しく買ってきた太管をつけると、変な風に音量が上下するというのだ。これはもしや嘘教えたかもしれないとちょっとばかり心配になった僕、もう電話ではよくわからないので直接彼の家に行ってみると、確かに言うとおりの症状が起きている。う~ん、これはもう僕ではわからないとギブアップした僕、僕よりも真空管に詳しくこの前お世話になったばかりの令文さんのローディのK君に電話してみると「え? 6550のマーシャルはEL34の太管6L6とは全然種類違うから、6550で鳴らさないとそうなりますよ」との答え。「ガ~ン、ということは僕がちょっと知ったかぶりしたおかげで真生君は合わない真空管を買ってきてしまったのか~」とショックを受けた僕だが、そんな僕に真生君は「いや~もとはと言えば僕がわからなかったんだから竜さんが責任感じる事ないですよ。明日また秋葉原のお店行って、今日の間違って買った太管と6550替えてもらってきます」と暖かい発言。「もしお店が変えてくれなかったら、この太管買い取るよ~」と精一杯責任を感じつつ、僕は彼の家を後にした。
しかし今回は本当勉強になったなあ。真空管の型番というのはヨーロッパとアメリカで違うことが多くて、実は僕は今日まで6550を6L6のアメリカでの型番だと思い込んでいたのだ。やはりちょっとぐらい詳しくなってもいい気になってはいけない。真空管道ってやはりとても奥深い、今日はちょっと反省しへこんだ自称真空管博士なのであった。
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KT88だと良かったんでしょうが・・。