2005年 09月 06日
嬉し恥ずかし初体験
そんな僕に今日初体験のチャンスが訪れた。実は僕、数年前から「ミュージシャンはけっこうナレーション行けるんですよ〜」というプロジェクトをやっているとあるCM事務所に登録しており、広告代理店の皆様が聞くサンプルのCDにも当時まだブレイク直前だったクレイジー・**・バンドの**さんなどと一緒に偉そうに収録されているのだ。その後「候補に出ているので開けておいて下さい〜」と仮のスケジュールが決まり、結局「残念ながら決まりませんでした〜」という結果になる、というパターンを実に2年以上も繰り返して来た。その間に僕の担当の人も実に2回変わったぐらいなのだが、実は今日の昼間にもその仮スケジュールが入っていた。まあ、いつものパターンなら数日前には「ごめんなさい、今回もダメでした〜」という電話が入ってくるところ。「今回は珍しく遅いなあ〜」などと昨日の夜待っていると「ごめんなさい、もう少しで決定らしいので」と電話があった。実はここまで行った事も今までに何回もある。「まあそれでまた電話掛かって来て今回もナシでしょ」と思っていたら運転中にその事務所の方(ナレーターとしての僕のマネージャーという事になるわけだ)から電話があった。「あ、今運転中なんですが〜」と電話に出た僕だが、なんだか相手のほうが興奮していてそんな事は無視して「やっと決まりました〜! 」と自分の事のように喜んでくれている。僕はその時点では今までよく諦めずにプレゼンに出し続けてくれたなあという感謝の気持ちばかりで、自分の仕事の幅が広がった喜びや実感は全くなかったのだが…。
で、今日である。ちょっとスタジオが駅から遠かったので最寄り駅からタクシーで一緒に行こうという事になり駅で待ち合わせ。彼はサンプルを録ったときには恐らくまだ入社していなかったと思われるし、2年ぐらい電話だけでの付き合いなので実際に会うのは初めて。お互いその変な出会いを楽しみつつ初対面して(笑)、いざスタジオへと向かった。
マネージャーさん(と呼ばせてもらう)の話によると、レコーディングが終わっても10分の1ぐらいの確率でそのテイクがボツになる事もあるらしい。なので商品名や詳しい事はまだ書けないのだが、僕の仕事は商品名を読む事。優しそうなディレクターのおじさまの「もうちょっと**のところをソフトに読んで下さい〜」とかそういうオーダーに従いながら僕は何回か違ったニュアンスで商品名を読む。しかしこのディレクターさんが優しい、優しい。僕が初体験なのを知ってか知らずか。やはりCMディレクターさんはモテるわけだ。僕が女だったらこんな風にリードされたいなあなどとアホな事を考えながら読んでいると、幾つかのテイクの中から切り貼りしたり、ちょっと加工したりして、15秒と30秒の2つのOKテイクが出来上がった。
本来ならばここでナレーターさんは退場とあいなるらしい。ところが今日はCMの完成品をクライアントさんに見てもらうところまで立ち会う事になった。スーツ姿のクライアントさんから幾つか細かいオーダーなども入ったのだが、僕の読んだ商品名のところには特に注文はつかず。一応OKとなったので、ここで僕とマネージャー氏は退場した。
マネージャー氏によると今日の感じはなかなかスムーズなほうだったらしい。しかしものによってはCM中のナレーション全部をやらされる事もあるようで、これだと結構時間も掛かって大変という事だ。最初に待ち合わせた駅で手を振って分かれた二人。まあ、ここからボツになる事もあるのだが、絶対に諦めずに僕を推薦してくれた彼の頑張りに本当に感謝したい。正直今までサンプルをレコーディングするのも、それをプレスするのも、僕を推薦するのも、全部事務所が経費も労力も出している、つまりタダ働きなわけで僕は何にも努力していないわけである。これで幾ばくかの手数料と達成感を彼と、その事務所に返せれば良いなあと柄にもなくカッコイイ事を思いながら、僕は家路に着いた。あ〜でも、このCMボツにならないで欲しいなあ〜。ちゃんとオン・エアになったらみなさんにも何のCMか教えますね!
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